吉永製作所

2025/08/04 10:14

ご新居の新築に合わせてアームチェアをご注文いただきました。濃茶の牛革と赤い平織りの布地で張っています。アームの高さは615ミリと低く、立ち上がりをサポートする手摺のような役目と、アームがテーブルの下に収まることで、ダイニング周りのスペースを効率よく使うことが出来ます。

建築は、矢橋徹建築設計事務所さん設計のペインターハウス。ご好意によりオープンハウスに合わせて納品させていただきました。

テラスへ大きく張り出す不等辺三角形の小屋組みと柱が連続するワンルームに、透過する軒天井から自然光か拡散していて、明るい木立ちの中に居るような、抽象的で心地良い空間でした。

「治具のような建築」、という矢橋さんの言葉が印象的で、平面グリッドに対し少しずらしたキッチン、筋交と柱の間を埋めるように仕上げた壁の配置、透過する壁材による自然光の調節、現しで仕上げた躯体そのもの、など、抽象性の中に自然な導線や暮らし勝手を示唆する工夫がいくつもありました。

個人的には頭上低く渡された小屋梁と、その上に広がる小屋組の空間は、暮らし方の変化に対応できる可能性を感じたのと、周辺環境に対してプロポーションを低く抑える効果もあるのかなあと、わくわくしました。

帰りはのんびりドライブとフェリーで帰郷。Uさま、矢橋さん、内田さん、ありがとうございました!